 熱心で面白いお医者さんに一人の『人』としての素顔から 医療に取り組む姿勢までいろいろな話を聞いてみました。
人生を鮮やかに彩るのは人と人を結ぶ心、信頼
ちむわざ歯科 理事長 島田 茂 (しまだ しげる)さん
往診歯科治療をしてくれる歯科医であり、沖縄警察署協議会の会長、ちむわざの会のメンバーとしても活躍する島田さん。献身にあふれる横顔に迫りたい。
→往診治療で心の交流を得たおばあさんからもらった紅型を仕立て直したシャツを着て。島田さんの大切な一着。
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 ▲ 思いやりと心意気が爽快な「ちむわざの会」メンバー。地域の子供たちへ愛情を注ぐボランティアメンバーだ。  ▲ 車イスに歯科治療器具をセットした往診用の器材。  ▲ そば打ち体験中。
いつでもどこでも地元の歯医者さん 鮮やかで気品のある紅型のシャツをまとっていた島田さん。素敵ですねと声をかけると「往診しているおばあさんとの交流が生まれ、大切な紅型染めを頂いたんです。それをシャツに仕立て直したものなんです。」と照れくさそう。「往診では方言をおしえてもらったり、チャンプルーを作ったから食べていきなさいと、カメーカメー攻撃を受けたり、ね。ものの価値観を教えてもらっています」と、心の交流が宝物になっていると話す。 現在の往診事業はボランティアに近い医療で、あまり普及していない。経験豊富な歯科医も必要なら、専用の移動車や医療器具も必要。それでも島田さんは続けている。闘病生活の長かったお父様の歯を、ケアしてあげたったという10代のころの思いがあるからだ。 「長期入院の方や障害児施設の児童の歯は、なかなか手が行き届かない。私は身内で経験しており、現実的に必要と思っていますから」 誰にも分け隔てなく、心を尽くして治療を。島田さんの姿勢が垣間見えてくる。
人間交流・文化交流ちむわざの会 歯科医師以外のライフワークもある。沖縄警察署協議会・会長、子どもたちとの交流を目的とした「ちむわざの会」など、ボランティア活動に積極的に参加しているのだ。 参加の由来は、かなりウーマクー(やんちゃ)だったという学生のころに同級生、先輩、先生方と和があり「人は宝」という感覚を身に染みさせたのだという。自身が今、こうしてこの地に立っているのも、あの頃の人のおかげだと笑う。 また、長野県出身の島田さんが沖縄に移住後、現ちむわざの会のメンバーらと模合を開始。異業種交流から始まった集まりは、不思議と同じ目的意識を持ち、自然に何かをやろうと行動したのだという。何かとは、子どもたちのため、地域のため、社会のため、沖縄のために。 少年育成健全ふれあい野球大会の開催、ゴミ拾い清掃活動、講演会開催、MBXバイク体験、釣りやビーチパーティーなどアウトドア体験、信州そば打ち体験、沖縄と長野の子どもたちの交流など、その内容は幅広く多岐に渡る。
信州そば打ち体験と人と人、人と医療を結ぶ信頼 そば打ち体験は島田さんの出番。エイサー祭りなど行事の際に楽しむことが多いいそうだ。島田さんは、そば打ちと人は似ていると話す。材料は、そば粉と水、中力粉。 「それぞれ単品ではおいしくないけれど、合わせて揉むことでおいしいものができあがる。そば粉は子ども、揉まれ揉まれて輝く存在。水は親。つなぎに使う中力粉は先生や友人、兄弟、周囲の大人たち。3つの材料が混ざりのして、切って、茹で、つゆにつけて食べると最高においしいんです」 信頼が人を育て、すべてを善くすると島田さん。「医療も信頼、業種は違えど、やはり人の根底を支えるものは、信頼関係だと思う」 ちむわざの会で、心が充実しているという島田さん。人と人が同じ心意気で結ばれ、人が人を必要とし、協力しあう関係が人生を豊かにしている。
子どもたちの笑顔と信頼交流が宝物 どうしてボランティアを?と質問したら答えに困られた。ひねり出して飛び出し言葉は「なぜだろう?」思わず笑ってしまう間だった。「わからない。当たり前のことだから」と、島田さんは笑った。「仲間がいて純粋に楽しいからやっている、それだけなんだと思う」自然のまま、気持ちの赴くままにやることに理由なんていらない。島田さんの心意気は爽快だ。 沖縄の子どもには長野の雪を、長野の子どもに沖縄の海を体験させるという交流や、子どもと警察官、プロ野球の正式審判員と交流も取り入れた野球大会など注目を集めている。どの交流もすべて支えているのは、惜しみない愛情。触れるほどに、実感する。
 プロフィール 島田 茂 (しまだ しげる) ちむわざ歯科 理事長 〒904-2171 沖縄県沖縄市高原5丁目3-7 TEL/FAX 098-934-4618
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